営業の電話が怖くてかけられない|テレアポが憂鬱な20代の克服法と転職の考え方

転職コラム

「また電話しなきゃ」——受話器に手をかけるだけで心臓が跳ねる。番号を押す前に何度も原稿を読み返し、コールが鳴っている数秒でお腹が痛くなる。営業の電話が怖くてかけられないのは、あなたが弱いからではありません。

この記事は、家電量販店の販売から法人営業、いまはインサイドセールス(電話やメールで見込み客とやり取りする役割)へ移った僕(かんた)が、電話恐怖の正体と、怖い電話・怖くない電話の見分け方、そして「電話が苦手なまま」でも楽になる転職の考え方をまとめたものです。

この記事の結論(先に要点だけ)

・営業の電話が怖いのは「気合い不足」ではなく、電話の“質”と環境のミスマッチが大きい。

・一口に営業電話と言っても「知らない相手に一方的にかける電話」と「用件が決まった相手と話す電話」では怖さがまるで違う。

・話す中身をキーワードだけ決めて練習すると、電話の不安はかなり下がる。実際に僕はそれで受話器を取れるようになった。

・それでも合わないなら、電話の比重が軽い営業・内勤寄りの職種に移るのは逃げではなく、正しい配置換え。

まず正直に書きます。僕は今でこそ電話で商談を組み立てていますが、社会人3年目までは「電話が鳴る」だけで身構える人間でした。家電量販店にいた頃は接客そのものより、確認の電話一本を折り返すのが憂鬱で、後回しにしては上司に「なんでまだかけてないの」と詰められていました。

だからこの記事は、電話が得意な人の精神論ではありません。電話が怖くて仕方なかった側から書いています。

営業の電話が怖い人が抱える「3つのしんどさ」

「電話が怖い」と一言でいっても、その中身は人によって違います。僕自身と、当時まわりで同じように苦しんでいた同期を思い出すと、しんどさはだいたい次の3つに分かれていました。

① 受話器を取る前に、頭が真っ白になる

相手が出た瞬間に何を言うか飛んでしまう。用意した原稿を読み上げるのが精一杯で、相手のテンポに合わせて言葉を返せない。緊張すると言葉に詰まってしまい、それがまた「うまく話せなかった」という失敗体験になって、次の一本がもっと怖くなる。この悪循環に入ると、電話は「かけるほど下手になる」感覚すらします。

② 断られると、自分の人格まで否定された気がする

ガチャッと切られる、冷たくあしらわれる。頭では「商品が要らなかっただけ」と分かっていても、繊細な人ほど「自分が拒絶された」と受け取ってしまう。1件の塩対応を、他の人の何倍も重く食らう。数をこなせば慣れると言われても、その“数”をこなす前に心がすり減っていく。

③ 「気合いが足りない」で片付けられる

怖さを相談しても、返ってくるのは「とにかく数だ」「慣れだ」「メンタルの問題」。量販店にいた頃の僕は、売り場で突っ立って一日が終わる虚無感の上に、この「気合い論」まで乗せられていました。上司に「そこにロボットを置いた方がマシ」と詰められたこともある。怖さの中身を誰も分解してくれないまま、自分だけが悪いことにされていく。

この3つに共通するのは、「電話が苦手=営業に向いていない=自分に価値がない」という飛躍です。でも、この式は途中がまるごと間違っています。ここを一人で抱えていたときが、僕はいちばんしんどかった。言葉にできない不安は、結局プロに話すことでしか解けませんでした。

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「怖い電話」と「怖くない電話」は、まったくの別物

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。「営業の電話」とひとくくりにされていますが、実際には性質のまったく違う電話が混ざっています。あなたが怖いのは、そのうちの一部かもしれません。

怖い電話(負荷が高い)

・番号リストの上から順に、関係のない相手へ一方的にかける新規テレアポ

・そもそも興味のない人に、無理やり関心を作りにいく電話

・切られること・断られることが前提の、数勝負の電話

怖くない電話(負荷が低い)

・すでに資料請求や問い合わせをしてくれた「話を聞きたい側」への電話(反響型)

・用件と相手が決まっていて、聞く内容が事前にわかっている電話(ルート・既存顧客)

・成果が「今日の一本」ではなく、関係づくりの積み重ねで評価される電話

同じ「電話をかける仕事」でも、前者と後者では消耗の度合いがまるで違います。多くの人が「電話が怖い=営業は全部無理」と結論を急いでしまいますが、正しくは「関心のない相手に一方的にかける電話が苦手」なだけ、というケースがとても多い。僕もそうでした。

実際、僕がいまやっているインサイドセールスは、資料をダウンロードしてくれた「もともと関心がある相手」に電話をかけます。同じ電話でも、扉が半分開いている相手と話すのは、閉じた扉を叩き続けるのとは別の仕事です。

そして、その電話すら最初は下手でした。転職したての頃は案内もうまくできなかった。でも周りの仲間が「最初はこの一言だけ言えればいい」と教えてくれて、徐々にコツを掴んでいけた。壁に数字を貼り出されて詰められるような環境ではなく、日報にコメントをくれる上司がいる場所だったから続けられたんだと思います。電話が苦手なのは変わらなくても、どの電話を・どんな環境でかけるかで、しんどさは丸ごと変わります。

電話が苦手でも活きる、営業まわりの職種4つ

「電話が怖い」を出発点に、電話の質が違う職種・電話の比重が軽い職種を並べてみます。いまの会社の一択で消耗しているなら、選択肢はもっと横に広いことを知ってほしいです。

① 反響型・内勤の営業(インバウンド)

問い合わせや資料請求をしてくれた相手に対応する営業です。「話を聞きたい側」から連絡が来るので、いきなり拒絶される新規テレアポとは負荷がまるで違います。電話は使いますが、断られる前提の数勝負ではありません。

② インサイドセールス(IS)

IS(インサイドセールスとは?)は、電話・メール・オンライン会議で見込み客とやり取りする内勤型の営業です。外回りや飛び込みがなく、トークの型(スクリプト)が整っている会社が多いので、「その場のアドリブが苦手」な人ほど力を発揮しやすい。台本があるぶん、準備でカバーできる仕事です。

③ カスタマーサクセス(CS)

CS(カスタマーサクセスとは?)は、すでに契約した顧客が使いこなせるよう支援する役割です。「売り込む電話」ではなく「困りごとを一緒に解決する電話」が中心なので、共感力の高い人・丁寧な人が評価されます。断られる電話が苦手でも、頼られる電話は得意、という人に向いています。

④ ルート営業・既存顧客中心の営業

決まった取引先を定期的にまわる営業です。相手も用件もわかっているので、初対面の緊張が毎回リセットされる新規開拓とは別物。関係を積み重ねるタイプの仕事で、コツコツ型・慎重な人が信頼されやすい領域です。

共通するのは、「知らない相手に一方的に売り込む」要素が薄いこと。あなたが苦手なのが“新規テレアポ”だけなら、これらに移るだけで毎日の質が変わります。とはいえ「自分にどれが向くのか分からない」のが正直なところだと思います。「自分には強みなんてない」と思い込んでいたあの頃の僕に、いちばん教えたいのがこれです。

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電話の怖さを、今日から少し軽くする3つの工夫

転職を考えつつも、まずは目の前の一本をどうにかしたい人へ。僕が実際にやって効いた工夫だけを書きます。

① 全文の原稿を書かない。「最初の一言」と「伝えるキーワード3つ」だけ決める。全部を読もうとすると、詰まった瞬間に崩れる。キーワードだけなら、詰まっても戻ってこられる。
② 「断られる=失敗」をやめる。相手の都合で切られたのはこちらの人格の話ではない。一本ごとに勝敗をつけず、「今日は何本かけられたか」だけ数える。
③ 怖い電話は、午前の頭が動くうちに片づける。後回しにするほど、頭の中で電話は巨大化する。先にかけると、思ったより小さかったと分かる。

この「キーワードだけ決めて話す」やり方は、僕にとって効果が大きかった。話すことを全部覚えようとするのをやめた瞬間、電話の不安がふっと軽くなったのを覚えています。そして同じ考え方は、転職の面接にもそのまま使えます。

それでも合わないなら、環境を変えるのは「逃げ」じゃない

工夫をしても、どうしても新規テレアポ中心の職場がつらいなら、それは我慢が足りないのではなく、単純に配置が合っていないだけです。僕がずっと自分に言い聞かせてきたのは、「仕事ができないのではなく、圧迫される環境が向いていないだけ」という一点でした。

「でも自分なんて転職できるのか」と思うかもしれません。当時の僕もそうでした。「覚えれば誰でもできる」と言われた販売の仕事が4ヶ月経ってもできる気がせず、転職する先すらないと思い込んでいた。でも、とりあえず転職サイトに登録してみたら、10社に応募して5社は一次を通過。うち2社は二次も通りました。理由を聞くと「若いので」「販売をしてきたなら」。自分の価値をいちばん低く見積もっていたのは、自分自身でした。

参考までに、厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」では、大卒者の就職後3年以内の離職率は例年3割前後で推移しています。20代で今の仕事が合わずに動くことは、特別な失敗でも珍しいことでもありません。

一人で「次失敗したら後がない」と抱えていた不安を、僕は結局プロに言葉にしてもらうことで解けました。20代の転職を知り尽くした人が、人に恵まれた会社を一緒に探してくれる。あの頃の自分に教えたいのがこれです。

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まとめ:電話が怖いのは、あなたの欠陥ではない

この記事のポイント

・営業の電話が怖いのは気合いの問題ではなく、電話の“質”と環境のミスマッチが大きい。

・「怖い電話(新規テレアポ)」と「怖くない電話(反響・既存・IS/CS)」は別物。あなたが苦手なのは一部かもしれない。

・キーワードだけ決めて話す・断られる=失敗をやめる・午前に片づける、で今日の一本は軽くできる。

・工夫しても合わないなら、電話の質が違う職種へ移るのは正しい配置換え。20代の転職は特別な失敗ではない。

最後に。電話の怖さは、根性で塗りつぶすものではありません。中身を分解して、合う電話・合う環境を選べば、驚くほど軽くなります。とはいえ、一人で「どの職場なら電話が楽になるのか」を見極めるのは難しい。「エージェントに相談するのも不安」という人には、話し方や面接の受け答えごと教わって身につける、という選択肢もあります。

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※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。紹介している転職サービスは筆者が調べて選んだものですが、記載の体験談は筆者自身の販売職・法人営業・インサイドセールスでの経験に基づくものであり、各エージェントの利用体験を語ったものではありません。サービス内容・料金は各公式サイトで最新の情報をご確認ください。

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