「営業みたいにバリバリ数字を追いかけたいわけじゃない。でも、事務職として細かい作業を一日中黙々とやり続けるのも、たぶん向いていない」——最近、そんな声をよく見かけます。
これは、多くの20代がぶつかる“ちょうど真ん中”の悩みです。ガツガツもコツコツもしっくりこない。じゃあ自分は何が向いているのか、と。
結論から言うと、その中間に当てはまる職種はちゃんとあります。この記事では、販売職から営業・インサイドセールスへ移った僕自身の経験をもとに、「営業でも事務でもない」タイプに向きやすい仕事の見つけ方を整理します。
この記事の結論(先に言います)
・「営業か事務か」という二択が、そもそも狭い。仕事は「人との関わり方」と「作業の質」の2軸で見ると分けやすい
・中間タイプに向きやすいのは、人と関わるけれど飛び込みやノルマで殴られない/単調すぎない職種(インサイドセールス、カスタマーサクセス、営業事務など)
・「何が向いているか分からない」の答えは、求人を眺めるより自分の特性を言語化してもらう方が早い
なぜ「営業でも事務でもない」と感じるのか
まず、この違和感の中身を分解してみます。だいたい次の3つが重なっています。
① 営業の「ガツガツ」がしんどい
ノルマ、飛び込み、数字で詰められる毎日。成果を追い続けるプレッシャーが自分には強すぎる、と感じる。競争そのものが嫌というより、数字だけで人格まで測られる空気がつらい、という人が多いです。
② 事務の「黙々」も向いていない
一方で、一日中デスクで細かい入力やチェックを黙々と続けるのも、想像すると気が滅入る。変化のなさ・人と関わらなさすぎることに耐えられないタイプです。静かな環境が合う人もいれば、合わない人もいます。
③ 「じゃあ何がしたいの?」に答えられない
いちばん苦しいのはここです。やりたくないことは分かるのに、やりたいことが言えない。まわりに聞かれても答えられず、「自分には向いてる仕事なんて無いんじゃないか」と不安になる。特に早期に一度つまずいた人ほど、この焦りは強くなります。
もし今、短い在籍で辞めてしまって「もう後がない」と感じているなら、それも分かります。でも、早めに合わないと気づけたことは、決してマイナスばかりではありません。この不安を一人で抱え込まず、20代の転職を数多く見てきた人に整理してもらうと、驚くほど景色が変わります。
「営業か事務か」ではなく、2つの軸で見てみる
そもそも「営業か事務か」という分け方が、選択肢を狭くしています。仕事はもっと細かく、次の2軸で見ると整理しやすくなります。
①人との関わり方:ゼロ(黙々)〜 深い(一日中商談)まで幅がある。飛び込みだけが「人と関わる仕事」ではありません。
②作業の質:単調な繰り返し 〜 毎回考えて動く まで幅がある。
「営業でも事務でもない」人が求めているのは、たいてい“人と適度に関わりつつ、数字だけで殴られず、そこそこ頭を使う”という真ん中のゾーンです。そこに当てはまる職種は、実はいくつもあります。
「中間タイプ」に向きやすい職種
販売から転職してみて「これは真ん中だった」と感じた職種を中心に挙げます。
インサイドセールス(IS)
訪問せず、電話・メール・オンラインで見込み客とやりとりする内勤型の営業です(IS(インサイドセールスとは?))。人と関わるけれど飛び込みで走り回らず、トークもある程度型がある。「営業ほどガツガツしたくないが、人とは関わりたい」人にいちばん近い中間職です。
カスタマーサクセス(CS)
契約後の顧客に寄り添い、サービスを使いこなして成果を出してもらう仕事です(CS(カスタマーサクセスとは?))。売り込みではなく「困りごとを一緒に解決する」のが中心なので、押しの強さより丁寧さが評価されます。
営業事務・営業アシスタント
事務作業が軸ですが、社内外の人とやりとりしながら営業を支える職種です。純粋なデータ入力より人と関わる場面が多く、単調になりにくい。事務寄りが安心だけど黙々だけは嫌、という人に向きます。
Web・IT系のサポート/ディレクション寄り職種
カスタマーサポート、Web運用アシスタント、ITヘルプデスクなど。手を動かしつつ人とも関わる仕事です。未経験から入りやすい入口も多く(SaaS(サースとは?)系の会社に多い)、「手に職+人と適度に関わる」を両取りしやすい領域です。
とはいえ、これらの中で自分にどれが合うのかは、名前を眺めても分かりませんでした。僕の場合は、話すのが得意ではない不安を面接対策ごとプロに預けて、実際の求人と照らしながら絞ったことで、ようやく前に進めました。
僕自身、「ガツガツ」も「黙々」も向いていなかった
家電量販店で働いていた頃、僕の仕事にはこの両方が入っていました。フロアではお客さんに売り込むガツガツの接客、裏では会計処理のように正確さを求められる細かい作業。そのどちらも、正直しっくりきませんでした。
特に事務的な処理は、まさに「100点以外は全部クレーム」の世界でした。色が違う、機能が違う、配送先が違う——少しでもズレれば即クレーム。間違えれば怒られ、丁寧にやれば「遅い」と言われる。加点がなく減点しかない。当時は「自分は仕事ができない人間だ」と本気で思っていました。
でも後から分かったのは、仕事ができなかったのではなく、圧迫される環境と作業の種類が自分に向いていなかっただけだということでした。
転職して落ち着いたのは、インサイドセールスでした。人と関わるけれど飛び込みではない。会話は毎回考えるけれど、単調な入力の繰り返しでもない。まさに「営業でも事務でもない」真ん中で、ようやく自分のペースで働けるようになりました。これは家電量販店の販売職から営業・ISへ実際に移った僕自身の記録で、特別な才能があったわけではありません。
ちなみに、厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」では、大学卒で就職後1年以内に離職する人も例年おおよそ1割強います。早い段階で「合わない」と気づいて動くのは、あなただけの特別な失敗ではありません。
まとめ:向いてる仕事は「消去法」からでも見つかる
「何が向いているか分からない」と止まっていた頃の僕に、いちばん効いたのはこれでした。自分の特性を、他人の目で言語化してもらうことです。
「エージェントに頼るのも不安」という人には、教わって身につけるという選択肢もあります。
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