朝礼のロープレで名前を呼ばれた瞬間、頭が真っ白になる。用意していたはずの言葉が出てこなくて、上司に「もっと熱意を出せ」と言われて席に戻る。売り場に立っても、さっきの自分の声が頭の中で再生され続ける。あの時間が、僕は本当に苦痛でした。
この記事でわかること
・ロープレが苦痛なのは性格の弱さではなく、評価のされ方に理由があること
・「話すのが苦手」を直さないまま成果を出している営業がいること
・話し方より先に疑うべき「営業の型」のミスマッチ
・人前で話す負荷が小さい営業職の選択肢
ロープレが苦痛なのは、あなたが弱いからではない
「ロープレが嫌い」と言うと、たいてい「本番はもっと厳しいぞ」と返ってきます。でも、苦痛の正体をほどいていくと、本番の厳しさとは別のところに原因があることが多いです。
見られながら話すこと自体が、別の負荷になっている
お客さんと一対一で話すときは平気なのに、同僚と上司に囲まれた輪の中だと言葉が出ない。これはよくあります。ロープレは「商品を説明する練習」であると同時に「評価されている自分を見せる場」でもあって、後者の負荷が乗った状態で話しているからです。負荷の種類が本番とは違うので、ロープレが苦手=営業が向いていない、とは限りません。
評価されているのが「内容」ではなく「勢い」になっている
僕がいた売り場のロープレでは、間の取り方や説明の正確さより、声の大きさと押しの強さが評価されていました。静かに順序立てて話すと「暗い」、質問を挟むと「まどろっこしい」。何をどう直せば評価が上がるのかが分からないまま、毎週人前で減点される。改善の道筋が見えない練習は、ただ自信を削るだけの時間になります。
練習が、実際に困っている場面とつながっていない
本当に困っていたのは、断られた後に何を言えばいいか分からないことでした。でもロープレでやらされるのは、いつも冒頭のトークだけ。一番怖い場面を練習しないまま本番に出るから、いつまでも怖いままです。苦痛なのに上達しないのは、練習の設計の問題であって、あなたの飲み込みの遅さの問題ではありません。
この「何を直せばいいのか分からない」という感覚を、僕は結局、社外のプロに話すことでしか解けませんでした。
話し方を直さなくても、変えられるものがある
転職活動をしていたとき、面接対策で言われて一番効いたのは「全部の文章を用意しなくていい。話す順番のキーワードだけ決めておけばいい」でした。丸暗記した文章は途中で飛ぶと戻れませんが、キーワードだけなら、詰まっても次の単語に手が届く。話し方そのものを変えたわけではないのに、詰まる回数が減りました。
ロープレでうまく話せないことと、営業として成果を出せないことは、地続きではありません。今の職場で評価されている型が、たまたまあなたと噛み合っていないだけ、という可能性を先に潰しておいた方が早いです。
人前で話す負荷が小さい営業の型を知っておく
ひとくちに営業といっても、求められる話し方はまるで違います。ここでは、朝礼型のロープレ文化から距離のある職種を挙げます。
インサイドセールス
電話やオンラインで見込み客とやり取りする内勤型の営業です。相手の顔が見えない代わりに、手元にトークの流れをメモとして置いたまま話せます。人前でのパフォーマンスではなく、記録の残し方や質問の精度が評価される会社が多いです。詳しくは IS(インサイドセールスとは?) を参照してください。
カスタマーサクセス
すでに導入している顧客の活用を支援する職種です。売り込む場面より、困りごとを聞いて整理する場面の方が多く、聞く力が武器になります。用語の整理は CS(カスタマーサクセスとは?) にまとめています。
ルート営業
決まった取引先を定期的に回る型です。初対面で一気に印象を作る必要が薄く、関係が続くほど話しやすくなります。瞬発力より継続性で評価されたい人に向きます。
SaaS・BtoBの法人営業
個人ではなく企業を相手にする営業です。検討期間が長く、その場のノリで決まらないぶん、資料と論理で押せます。SaaS(とは?)・BtoB(とは?) の違いも確認しておくと求人が読みやすくなります。
「自分には話す力がない」は、言語化してもらったら思い込みでした。あの頃の僕に教えたいのがこれです。
まとめ
次に失敗したら後がない、と怯えていた僕を支えてくれたのは、こういう20代専門のサポートでした。
「エージェントに頼るのも不安」という人には、教わって身につける選択肢もあります。
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