「今日も一日、レジの前に突っ立って終わった」——バイトの制服を脱ぎながら、そう思う夜が続いていました。フリーターの自分に大したことはできない。でも心のどこかで「自分はこんなところで終わる人間じゃない」という、根拠のない自信だけは消えなかった。正社員、それも営業に興味はある。ただ「経歴のない自分には無理だ」と、動く前から諦めていました。
この記事でわかること
・フリーター・既卒から営業正社員を目指すのが「遅くない」現実的な理由
・「経歴がない」「コミュ力に自信がない」ままでも入りやすい営業職の種類
・失敗が怖くて動けない20代が、最初の一歩を軽くするための考え方
「フリーターだから無理」と、自分で決めつけていた頃の話
接客バイトを続けながら、正社員の求人を眺めては閉じる。その繰り返しでした。応募する前から「どうせ経歴で落とされる」と思っていたし、面接で言葉に詰まる自分を想像するだけで気が重かった。ここでは、当時の僕が抱えていた具体的な引っかかりを、そのまま言葉にしてみます。
「バイト経験しかない自分に、語れることなんて何もない」
職務経歴書の欄が真っ白に見える。売り場に立って、接客して、品出しして——それを「実績」と呼んでいいのか分からない。自己PRを書こうとすると手が止まって、自分には強みなんて一つもないような気がしてくる。この「何もない感」が、応募のいちばん大きな壁でした。
「話すのが得意じゃないのに、営業なんて無理じゃないか」
営業=トークが上手い人の仕事、というイメージがずっとありました。人前で理路整然と話すのが苦手で、緊張すると言葉が出てこない。地頭がいいわけでもない。そんな自分が営業を選ぶのは、いちばん向いていない道に飛び込むようなものだと感じていました。
「次にまた失敗したら、今度こそ後がない」
フリーター期間が長くなるほど、「早く決めなきゃ」という焦りと「失敗できない」という怖さが同時に大きくなる。一発で正解を引かないといけない気がして、逆に一歩も動けなくなる。動かない理由を、自分でせっせと集めているような時期でした。
この「経歴がない」という不安は、一人で抱えているうちはどんどん重くなります。僕の場合、状況が変わり始めたのは、自分の経歴を第三者に整理してもらってからでした。あの頃の自分に、まず教えたかったのがこれです。
結論:20代のフリーター・既卒にとって、営業は「入りやすい正社員」への近道になりうる
意外に思われるかもしれませんが、20代で未経験から正社員を目指すとき、営業職は最も門戸が広い入り口の一つです。多くの企業が「入社後に育てる前提」で若手の営業を採用していて、専門資格や華やかな経歴よりも、続けられそうか・素直に学べそうかを見ています。
そして「話がうまい人だけが売れる」というのも、現場に入ってみると思い込みでした。実際に信頼されるのは、相手の話をちゃんと聞ける人や、約束を地道に守れる人です。接客バイトで自然にやっていた「相手をよく見て動く」「クレームでも逃げずに対応する」——それはそのまま営業の土台になります。僕自身、量販店の売り場で身につけたこの感覚が、後の法人営業でいちばん役に立ちました。
「話すのが苦手」でも入りやすい営業の方向性
ひとくちに営業といっても中身は大きく違います。飛び込みでガンガン話すタイプばかりではありません。フリーター・既卒からのやり直しで相性がいい方向を、いくつか挙げます。専門用語は初出でリンクを付けているので、気になったら用語ページで確認してください。
ルート営業(既存のお客さまを回る型)
新規開拓ではなく、すでに取引のある顧客を定期的に訪問・フォローする営業です。関係を育てるのが中心なので、初対面でグイグイ話す力より、こまめに顔を出して信頼を積む力が効きます。接客で培った「常連さんとの距離感」がそのまま活きるタイプです。
インサイドセールス(内勤中心の営業)
IS(インサイドセールスとは?)は、電話やメール、オンライン商談で見込み客とやり取りする内勤型の営業です。外を歩き回らず、トークの型(結論から話す・キーワードだけ決めて話す)を練習で身につけやすいのが特徴で、話すことに苦手意識がある人ほど「準備でカバーできる」実感を持ちやすい職種です。ソフトを月額提供するSaaS(サースとは?)企業を中心に、未経験歓迎の求人が多く出ています。
カスタマーサクセス(契約後の顧客に伴走する仕事)
CS(カスタマーサクセスとは?)は、契約してくれた顧客が使いこなせるよう支援し、継続してもらう役割です。売り込むより「困りごとを一緒に解決する」比重が大きく、接客・サポート経験と地続き。数字を追うより人に寄り添う方が得意、という人に向いています。
法人向け(BtoB)の若手営業
BtoB(企業向け取引とは?)営業は、個人ではなく企業を相手にする営業です。感情に左右されにくく、提案の筋道を論理で組み立てられるので、口が達者でなくても「準備で戦える」世界。ここで法人営業の型を覚えておくと、その後のキャリアの選択肢が一気に広がります。
「自分には何もない」は、言語化してもらったら思い込みでした。あの頃の僕に一番教えたかったのがこれです。
最初の一歩を軽くするための、まとめ
不安だらけだった頃の自分を軽くしてくれたのは、こういう「20代専門で、たくさん落ちていい」と言ってくれる存在でした。
「エージェントに頼るのも不安」という人には、教わって身につけてから動く選択肢もあります。
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